本の話:The霊柩車

霊柩車 

 本の話題続けましょう。
 

 「背取り」という言葉をご存じでしょうか?
 古書の世界で昔から使われる言葉ですが・・・

 一般客として他店に行き売筋、それも相場より(不当に?)
安い値が付いてるものを買い、自分の店で売る

 ことを言います。利鞘を稼ぐ意味ですが「背」表紙だけを見てそれが判る「目利き」をも表しています。書店時代は古書も扱っていた関係でそんなこともやってました。

 今回はその一例、昔「発掘」した本・・・

The霊柩車(!)

(当時既に絶版・・・)
 です。 これをブックオフで見つけた時は痺れました。
「これは・・・!一般店では厳しかろうがウチにはピッタリ・・・?」
頁を開くと・・・
1頁
まず各車紹介が。
2頁 
さらにそこは・・・
神社仏閣、といっしょくたにされている
装飾の元となる歴史的建築の様式について・・・
誕生
霊柩車自体の歴史・・・
 海外
 海外の霊柩車事情・・・
等々
霊柩車の世界なぞ知る由もない我々のため丁寧な解説が。
裏表紙 
 ところが近年・・・
 この手の、職人(宮大工?)の技による凝った造りと装飾の美しさを誇る「宮型霊柩車」はその豪華絢爛さゆえに一般人(?)には敬遠される傾向が続いており、それを架装する会社の倒産、あるいは・・・

日本の宮型霊柩車がモンゴルで人気

 なんて話題も聞こえてきます。
 そんな「ドリフト」や「トラック野郎」と並ぶ(独自性ではそれらを凌ぐ)

日本発の独自の自動車文化

 の著例、その記録としてこの本の価値は非常に高いと言えるでしょう。ましてや今後新たに「類書」が出版されるとは思えない現状を鑑みればこの本の価値が下がることは・・・?前述アマゾンの頁ご覧下さい(笑)
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  1. 2017/07/09(日) 12:12:34|
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本の話:ママはローマに残りたい

  hayden.jpg  
N・ヘイデン追悼号としてモノクロ表紙の赤文字を繋ぐと・・・
R I P
と読めるライディングスポーツ今月号。それを知る前に左上端の・・・
★ 
☆(!)に自分はやられましたが(T T)
その8月号、先月に続いて自分の投稿が掲載されました。
見開き
(またも藤原らんかさんと見開き共演w)

その、「読者アンケート」とは・・・
RSアンケート 
「ライディングスポーツとの出会いは?」というもので自分は・・・
gsvr.jpg  sxre.jpg
GSV-Rのクランクケース・ロワ

といった、マグネシウム屋時代の・・・
rgv.jpg  
spl.パーツの話

きっかけ 
(なんと間違いが。カワサキ500→モトGP!)
 を綴りました。異色の文章だったかもしれませんねえ(笑)
 今後も、合間に結構手隙の時間はあるので
(そうでなければとてもブログ毎週更新は覚束ないw)まめに投稿し続けて行きましょう。


 話は変わって
 いつぞやアップした、本の話・・・
丸野  2冊 
異文化体験記(?)
 を読んだ当ブログの数少ない(笑)熱心な読者である I 氏がわざわざご連絡の上、ご推奨して下さったのが・・・
ママは 
この本でした。

絶版
 のようでしたが割と簡単にしかもリーズナブルに入手でき、先日ようやく読了致しました。
 なるほど「異文化体験記」として挙げた例に列記したい、と思うのもさもありなん。その内容は実体験に基づくリアルなもので例えば、伝え聞くイタリアの南北の差の話など当地に行かなければわからない「皮膚感覚」に溢れる一冊、でした。
 ここに描かれる衣食住等、数々の典型的ローマ人のライフスタイル。それに近いセンスが結構自分に中にもあり、出来る範囲内では実践できているかな、と思ったりもしました(笑)
 ちなみに著者の現地での足がなんと・・・
y10.jpg
Y10
 だった(!)ことも I 氏がこれを自分に勧めた理由の一つかもしれませんね(笑)
 さすが元国営放送記者と思わせる、インテリジェンスを感じさせつつ中々味のある文章は読み進める原動力となりましたが格別上手い、というものでもなく(← あとがきで明らかになるw)ある意味微笑ましいもの、でした。
 以上を読んで気になった向きの期待は裏切らない、とは言えるでしょう。

 話はまたまた変わって
 久々に 食彩堂 さんに行ってきました。
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  1. 2017/07/02(日) 12:48:10|
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異文化体験記(?)

丸野
(ロンバルディ店主には売筋とは思えなかった?)


 大分経ちますが、パシフィコ横浜での旧車イベントで買った本について。

 
 いつもの自動車専門古書店ロンバルディで見つけたのがトップ画像・・・
 でした。ホンダの最初のF1挑戦に、設計者兼現地コオーディネイターとして帯同した丸野富士也 氏による体験談。その帯にもあるようにアドベンチャーすなわち「冒険記」と呼んでもおかしくない、非常に面白い文章でした。

 氏は秀才にして聡明(笑)醸造に関わる家系の生まれ故の鋭い味覚を持ち、なお驚くことに当時既にフランス語に(ということは英語は当然)堪能だった(!)という才人です。
 その才人にしてはじめて大過なくこなせたであろう異国でのレース・プロジェクトに伴う困難の数々。普通の人よりはそういった素養に恵まれていたのであろうとはいえ初めて触れる文化習慣への戸惑い。
 ホンダF1第一期の成功は、氏の力なくして成し得なかったことが読み取れます。中村監督をはじめとするスタッフがレースだけに集中できたのは氏のコオーディネイトがあってこそのことだったのです。

 自分が特に感銘を受けたのが「食」に関する記述でした。

 当時はまだ、一般家庭のお袋さんは毎朝鰹節か煮干で出汁を取って味噌汁を作っていた時代です(笑)スタッフのほとんどは、そんな意識すらなく
「米の飯がなきゃ・・・」
てな人たちだった筈です。というか
「米を食べない食事なぞ考えられない・・・」
レベルだったことでしょう。

 そんな彼等のために中華料理のテイクアウトを探し当て、なんとか満足して貰おうとその組み合わせ等工夫する氏。
 はじめて飲む数々のその地方それぞれのワインを
「これだったら、こう・・・」
と自分の中で咀嚼、理解しようとする氏。

 自分にはレースの本というよりはグルメの本、若者の味覚体験構築記(?)のように読めました。

 この文章は元々ホンダの社内報に連載されたもので、好評故に書籍化されたそうですがさもありなん、と思います。
 しかしロンバルディ親分は「売れない」と判断したようで(笑)非常にリーズナブルな値付けでした。毎度ありがとうございます。実際クルマ好きには今一かも、しれませんね(笑)
 そして版元、三栄書房さま新刊で買わず申し訳ありません<(_ _)>
2冊

 自分は日頃「外車」に乗る、所有することは異文化に触れるという点で海外旅行に等しい、と思っています。


 そしてその異文化を知るにはその国の「食」を抜きにははじまりません。
 実際自分の周りにもイタ車好きのイタ飯好きは多いのですが(笑)クルマ好きにとってのイタリアを伝えてくれるのが・・・

 コレ。ミケロッティとの深い関わりを持つだけにとどまらず一時はミケロッティそのものでもあった内田盾男 氏による、イタリア人とクルマ、イタリア人と食の関係を説く一冊です。

 そしてクルマについては触れていませんが・・・

 今では誰もが知る芸能人(?)P・ジローラモ 氏による自伝的エッセイ、氏の最初の著作がこれです。普通のイタリア人の(?)一般的生活を鮮やかに描き出しています。



 ヨーロッパ車とその根底に流れる文化、時代背景等に興味ある向きには以上3冊、何らかの発見を与えてくれると思います。

  1. 2017/03/26(日) 10:36:31|
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Abarth Simca 1300


(ナンバー付きのアバルトシムカと国さん)


 ニューイヤーミーティングで購入した一冊。
 J・スチュワート駆るタイレル(当時表記w)が表紙の古~い・・・

オートスポーツ

AS.jpg

(今回散財はこれだけ・・・あまり貢献できなくて申し訳ありません)

 懇意の自動車古書店ロンバルディで、「この中すべて500円」コーナーで見つけました。

 手に取ると、ほとんど分断されかかっていて・・・それゆえのワゴンセール品(笑)なのでしょう。
 
よく見ると表紙最下段になんと・・・

高橋国光がアバルトシムカをテスト

 とあります。

「これは!とりあえず、問答無用で読まずばなるまい・・・」

と中を全く見ずに(本自体が壊れそうだったので開かずにw)お会計へ。
 
店主F氏はこの本の状態を見て

『これは・・・あげます』

「いや、そうはいかないでしょう」

こちらとしても、店内の他のお客さんの目もありますし(汗)

『じゃあ、100円で』

「ありがとうございます!」

ということで格安ゲット♪

(重ねて・・・関係者さまあまり貢献できなくて申し訳ありません)

 

 そのまま、まだ明るいうちに帰路へ。


 ユリカモメを下車、新橋「博多天神」で

豚骨ラーメン
てんじん 

(完全に乳化した白濁スープは粘度自体は低く
思いのほかさっぱり。
テーブル上の胡麻と紅生姜とのマッチングは鉄板。
500円と大変リーズナブル、しかも替え玉1ヶ無料。
で、ちょっと食べ過ぎたw
自分のように濃厚豚骨がやや苦手
な向きこそ一度チャレンジを・・・)

 なんぞ食し帰宅しました。


 さてそのオートスポーツ、巻頭折り込みポスター(笑)は・・・

Can-Amカー(マーチ707)

 ASPU.jpg
(ヘルメットに注目)
ドライバーは映画 グランプリ で・・・
gpv.jpg 
主演 J・ガーナーの吹替えだったC・エイモン

 でした。


 さて問題の、国さんのアバルトシムカ試乗記は、というと・・・

 AS1302.jpg
(持って帰る間に落丁しましたw)

 車両は'66年に輸入された1300で、なんと6速(!)

 それをアバルトマニアとして有名な自動車画家、熊沢俊彦氏(故人)が入手したのだとか。

 まずその美しさに驚いた、との記述が。

 ヒストリックカーという言葉自体がなかった当時の、退役レースカーとして見れば当然でしょう。

 オーナー氏の愛情により保たれた美しさ。
 ひょっとして氏の入手時より状態は良くなっていたかもしれません。

AS1301.jpg 
(拡大して読みたい向きはメールフォームから・・・w)

 試乗自体はジャーナリスト岡崎宏司氏の同乗
(=2名乗車)で行われたようで、国さんの口述筆記を氏が行ったかたち、なのでしょう。
 
当時のビッグマシンに乗り慣れているニッサン・ワークスのエース国さんにとってサーキットで1300、は少し物足りなかったようで(笑)動力性能について特に目立った記述はありませんでした。

 むしろ言及されているのはそのピーキーさ。オーナー氏がストリートカー(!)として使っていたことを考えると・・・

 乗れる場所や時間帯はかなり制限されていたのではないでしょうか?

 それでも乗りたい、所有していたいアバルト・シムカの魅力。
 自分は、理解できます。

 abarth-simca

 これは別の車両を描いた自分の作品。
 同じアバルト・シムカでも1300ではなく2000のヒルクライム仕様、かな?

 

 ちなみにこの絵を・・・

手漉きの土佐和紙に高品位転写した商品

 シムカ

(available,¥30,000)

 ご用意できます!
 ご興味ある方、京急新逗子駅至近 「食彩堂」 さんにて展示中です。

 よろしくお願い致します。

 今週はこの辺で<(_ _)>

  1. 2017/02/18(土) 22:56:13|
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書評:自分の車くらい、という熱意ある向きに!


(献本いただきました!)

 日刊工業新聞社さんの「自動車いじり関連最新刊」が届きました。ご厚意に感謝致します。


 懇意にして頂いている三樹書房さんの新刊
モータリゼーションと自動車雑誌の研究
 を通してやりとりがはじまったモータージャーナリスト 飯嶋洋治 氏。
 氏は参加型モータースポーツ誌「スピードマインド」編集長だった方で、その著作の最新刊がトップ画像・・・
もっと知りたい!自動車メンテとチューニングの実用知識
 です。早速一読致しました。

 自分はクルマ専門書店に関わっていた関係で、当時入手できたこの手の本、そのほとんどに目を通しています。
 その多くはメインテナンスに関しては初心者向け指南書か、自動車工学の解説に終始したもの、でした。
 一方チューニング・アップに特化したものは、そのHow toは詳しく書かれているものの全ては改造することが前提(!)チューニングとは良いもの(!!)というスタンス、でした。
 しかし、実際にそれらの本を手に取る層はそこまでやる、的なコアな人たちではなく・・・

 今すぐそこまで弄る(≒お金をかけるw)気はないものの、チューニングについては知りたい

 普段乗る(=ナンバーつき)車両でジムカーナやサーキット走行を楽しみたい

 自分のクルマくらいは自分(の無理のない範囲w)で弄りたい。小改造も。

 といった向きが圧倒的に多いことは自分の経験から断言できます。

 そして本書はそういったいわば中間層(笑)向けの自動車弄り関連本、その決定版(!)と言えると思います。

 著者の長いモータースポーツ参加経験に基く「等身大の」自動車メインテナンス&チューニング知識。それらを解りやすく、正しく順序立て丁寧に解説してあります。そしてそのスタンスはチューン前提ではなく
「こうすると良いのだけれど結構な手間だし、お金もかかるし、あくまで決めるのは貴方・・・」
という、読者への慈愛に満ちたもの(笑)なのです。

 かつては初心者だった著者がこれまで習得してきた、実際の作業と構造等自動車工学関連知識、その過程、実体験をなんとか伝えたい
「書かずにはいられなかった」
感が行間から垣間見える、見た目やその筆致よりずっと「熱い」本と感じました。

 当初は各論的に各項目詳しく書かねば、と意気込んでおりましたが蛇足と思えてきたので(笑)以上と致します。


  1. 2016/11/06(日) 13:17:59|
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