Simca・・・

シムカ
(上2段が1000クーペ。下端がフェイスリフト後の1200Sクーペ)

 シムカ・シャシーについて続編を・・・

 フィアット600シャシーのRサスの限界、それを同車現役当時既に感じていたコンストラクターは複数あり、ヒルクライム用特製シャシーにはこんなものもありました。
berga.png 
(タイアの細さが時代を。他のメカは全てキャリーオーバー)
 パイプで組んだ「ストラットタワー」下に長~いサスペンション・ユニットが組み込まれています。

 ちなみに「ヒルクライム」とは、文字通り曲がりくねった山道を登りその速さを競う、タイムアタック競技です。自動車レースの起源について
「車が2台並んだ時にはじまった」
と云われることがありますが、ヒルクライムも同様でしょう(笑)
「あの頂上まで誰が一番速いか?」
複数台の車と血気盛んなドライバーが集まれば自然にはじまったことと思います(自転車も同じかと)。
 現在ヨーロッパで、公式競技として開催されているヒルクライムは公道を使う、という点でラリーにおける「スペシャルステージ」だけを抽出したようなかたちで行われています。
 ラリーとの違いは、1名乗車(=コ・ドライバーなし)ホモロゲーションなし(=車両は何でもあり!安全装置は別)となります。
 だから、とっくにホモロゲが切れて公認サーキット競技に出られなくなってしまったものの、熱心な「オーナードライバー」の愛情を受けその実力を維持(あるいはアップデイトを施され)、機械的には現役バリバリもちろんピカピカの「退役レーシングカー」が大挙して出場しているのです。
 850TCといった旧車からグループBラリーカー、なんとフォーミュラそれもF3000まで(!)その模様はまるでコンペティションカーの祭典です。
shackotan.png
Youtubeでhillcrimbを検索、ご自分でご確認を!

 脱線しました。
 ヨーロッパのヒルクライムについての、日本ではじめての紹介文執筆者として思い入れがありまして(笑)

 前稿の通り、シムカ・シャシーによってRサスがセミトレーリングアームにアップデイトされた新時代アバルトは外寸的にもひとまわり大きくなり、その動的資質は新しいフェイズに踏み出しました。
 同時に特製ボディ車の方は600ベース車に比べスタイリング上
simca_20130901125449978.jpg  simca コピー
「伸びやかさ」
 も手に入れたのです。
 それまでの、こまっしゃくれた「格好良さ」から純粋な「美」へ。新世代アバルトクーペのスタイリングの改善(あるいは進歩、成長)はカロッツェリア・ベルトーニからの提案が先かもしれませんが結果的に、シャシー供給元であるシムカをも動かしました。それがトップ画像のシムカ・クーペです。
 シムカ本社製、普及版アバルト・シムカと言えるでしょう。
 特にアバルト同様、パワーアップに伴う冷却効率向上のためFラジエター化、ノーズが延長された1200版の方はスタイリストであるG・ジウジアーロ御大の力の入れようが感じられる、単なるフェイスリフトを超えた力作と思います。
 何といっても、あのミドエンジン・スーパーカーの元祖たるランボルギーニ・ミウラと・・・
miura.png
全く同じ
 simca - コピー
ラジエター・アウトレット
 を備えているところなど「痛快」と表現できそうな「遊び心」と感じます。

 本物のアバルトに手が出ない層に訴求するよう伸びやかに仕立て直されたシムカ1200Sクーペ、実は自分もかなりそそられました。
「あの御大がノリノリでやったスタイリング。メカ的にはほぼアバルトに準じていて、しかも一応量産車だから色々な面で安心かも・・・」
当時国内でも数台、安価な売り物が見かけられましたが・・・その、幾つかの体験記を見ると・・・この車も
「見送って正解かも・・・」
そんな気がします。
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  1. 2014/12/28(日) 11:43:43|
  2. Styling
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