Hillclimb special


(今は亡き名手G・PlasaのV8 BMW。ホイールハウスの高さに注目)

 前稿で触れたヨーロピアン・ヒルクライムについて・・・

「ホモロゲーションなし」と書きましたが、この競技があらゆる車両に対して門戸を開いている、という意味です。ヴィンティッジ期の古典車から最新のフォーミュラを含むレーシングカーまで、ラリーカーはもちろん2輪車、4輪バギー(ATV)に至るまでも走行機会が与えられています。言い替えればそれだけ細かいクラス分けが行われているということです。
 特に現車が現役当時「縛られていた」レギュレーション、ホモロゲーション、それを逸脱するモディファイが加えられていたとしてもそのクラス数の多さで吸収しているのです。

 その縛りのなさをよいことに(笑)他のどんなレースにも参加が許されそうもない、大改造を施されたヒルクライム・スペシャルも現れます。

 その筆頭がトップ画像、ヒルクライムのBMW使いとして勇名をはせた
G・プラサ(彼のみを取り上げたオンボードカメラDVDも!)駆るM3(?!)です。
 M3といってもそれは外観、キャビンのみ。エンジンは耐久レース用ジャッドV8に換装、570HPを誇るモンスターなのです。レース用でコンパクトな設計とはいえ絶対的には大きいV8を低く手前に積みつつ、サス・アーム長を稼ぐためFバルクヘッドより前の部分は大改造、というより「新造」され、まるで・・・
panoz.png
Panoz
のような純レーシングカー、別物に生まれ変わっています。
GPBMW.png 
(モノコック前端部分は消失、パイプフレームにWウィッシュボーン・・・)

実はこの車には兄弟車があります。
その外観からあの「DTMの生き残り」と広く信じられているこの・・・
190.png 
メルセデス 190E
 です。現在のヒルクライム・シーンでも非常に人気の高いこの車、かつてのDTMレーサーとはエンジンが違い、ジャッドV8。
 そう、この車はプラサBMWと全く同じ手法で造られた、同じように速いヒルクライムスペシャルなのです。

 そしてこれがヨーロピアン・ヒルクライムの絶対王者・・・
regal.png
R・RegalのローラF3000です。
 ウィング類はモナコ並みのフル・ダウンフォース仕様、車高は荒れた公道でもなんとか腹を擦らないギリギリの高め、ウォームアップなしの
(=冷えた)ウルトラソフトのスリックでの一発アタック!
 その緊張感は想像を絶します。山岳路でF3000を御しきるテクニックはもちろんですが、レーシング・ドライバーとしてのリーガルの精神力は比類ないものと言えるでしょう。
 彼もまたプラサ同様、DVDが出るほどのヒルクライム・ヒーローです。しかしその公道でのF3000渾身のアタックのリスキーさの証明として・・・
 彼もまた「今は亡き・・・」なのです。

 ・・・to be continued.

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  1. 2015/01/01(木) 17:15:13|
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