6-0) Casati & MBK

 全景  
(not for sale!)
 桜も散り花粉症も鎮静化、ようやく自転車の季節がやってきました!ということでBiciclettaの話題と参りましょう。 

 まずは現在の愛車の紹介を。イタリアはサーキットの街、
 Monzaの工房Casati
もんつぁ 
カザーティ、Marlboroはノンスタンダード)
のロードレーサー。
 因みに「レーサー=レーシングマシン」で、我国で一般的に使われている「レーシングドライバー」の意味は厳密にはありません。それが一般化したのは大昔のブリヂストンのCMによるものでしょう。「黒沢元治。プロレーサー・・・。・・・魔法のタイヤではありません・・・」(by 矢島正明?)思いっきり余談でした(汗)

 モデル名はないようですが、同社の金メッキモデルはリネア・オーロ
(linea=line )。使われている鋼管はコロンバスのSL。
えすえる
 そういう意味ではモデル名「リネアSL」でいいのかもしれません。
 因みにSLはSuper Leggera (スーパーレッジェラ)=スーパーライト即ち超軽量の意ですが、それはこのチューブが開発された時代の話で、現在では「梅」の扱い。特に軽いということはありません。実際当時入荷していたラインナップの中では廉価版でした。
  購入先はイタリアン・ロードレーサーとそのパーツの品揃えには定評ある相鉄線は三ツ境の サガミサイクルセンター。もちろん完成車ではなく'95年、フレーム単体での購入でした。 こちらのショップには妻のミキスト
  みきすと
(これもフレーム購入)
のほか色々とお世話になってます。
 このCasati、自己所有のロードとしては(たったの)2台目にもかかわらず永く乗り続けているのはそれなりに気に入っているからにほかなりません。
 それでは、最初の一台のお話から・・・
 諸般の事情で一人暮らしになることが決まった'92年末
「新生活には自転車が必要だ・・・!」
とかつて熱中したものの、とんとご無沙汰になっていた自転車界への復帰のチャンスとばかり、本来ママチャリで済むものを「趣味の」自転車を物色しはじめた自分でした。
 まず候補に挙がったのは某2輪誌で知ったモールトン 
M.png
 同車はその出自から4輪ショップでの販売も多く
(その場合やや強気の価格設定が一般的)
自転車の相場なんぞにはすっかり疎くなっていた自分
「まあ15万くらいかね」
と旧友Kに話すと
「!そんだけありゃ結構な高級車が買えるぜ!」
と大反対。
 そうか・・・それでは!と当時プロショップが出店中だった近所の○井へ
「偵察」に出かけました。 そこで見た、グリーンと白のロードレーサー!
   
MBK - コピー 
 MBK JC477 
MBK1 - コピー  
(カタログより転載)
 剛性の必要な方向に「潰し」の入った、溶接の継ぎ目のない滑らかな接合部、一見シートピンがない(=見えない、後端部よりイモネジ圧着支持)シンプルな美しさ。
 そのTWRジャガーXJ-Sを思わせる渋いグリーン
xjs.png
GMのショーカー、メイコ・シャークを彷彿させるツートーンの塗り分け
maco.png 
えむびーけ
 その美しさは現在でも自分の中ではナンバーワンです。
 そして何より昔憧れだったフルカンパ(=カンパニョーロのフルセット)!
一目惚れでした。聞けばなんと4割引き
(!当時の輸入元YAMAHAが手を引く際の「投げ売り」だった模様)・・・
「チューブラー(=レース用のボンド接着タイヤ)だし・・・買物には行けねえな・・・」
と形ばかり一週間悩んだものの無事(?)購入となりました。
しょるい  
(さすが高級車、立派なマニュアルと手書きチェックシートが・・・)
 このMBKは大変気に入り、初ロードレースもこれで出ました。
ツール・ド・メックスウェイ
tdmxw (2) 
(参加記念品の時計) 
TDMXW.jpg
'94年12月に行われた、首都高湾岸線つばさ橋開通記念ロードレース
激走 げきそう
(筆者とMBK) 
 
 開通前の首都高本線上を自転車で走る!というものでした。

 ところがその蜜月は多摩川サイクリングコース上でのゴールデンリトリーバーの飛び出しにより暗転したのでした・・・。
 非常識な飼い主によりリードを外された犬が前方を横切ります。 止まれそうもない距離とタイミング、もちろん避けられない
「ええい向こうが悪い、牽いてしまえ! 」

 大型犬は思いのほか丈夫で(!)はね飛ばすどころか前輪を軸に前方宙返りさせられたのは自分でした・・・。犬はなんと無事、自分は腰から着地、強打・・・(泣)

 MBKのダメージは、というと・・・その美しいユニクラウン・フォークは曲がり、プロショップ曰く
 修理はともかくそのペイントの再現は現実的には不可能
 ・・・渋々当時出始めの高性能軽量カーボンフォーク(ダークグリーンのものがあった)をオーダー、換装を依頼したのでした。
 しばらくして、ショップより連絡が。

 カーボンフォークオーダー時に発見できなかった、ヘッドチューブ変形が見つかった(!)

 とのこと。全損です。 ショップ担当者も平謝り、フォークは無償提供となりましたが取り付けるフレームがない・・・。

「仕方ない。フレームを新調しよう!」 

 自転車は転ぶと全損、という痛い教訓を得た自分は予算は5~8万ということで旧友Kと共にサガミサイクルセンター(旧店舗)へ。
 予算内では山王といった国産フレームが幾つかとコルナゴアランピナレッロそしてカザーティがありました。
 舶来崇拝主義者(!)として国産は眼中になく、コルナゴは非常に美しい凝ったペイントが魅力でしたがチューブが低グレードで残念。3本カーボン
alan.png
(トップ、ダウン、シートチューブのみカーボン、他はアルミ)
のアランは軽量が魅力でしたが「繋ぎ目」が目立つので審美眼的に却下、ピナレッロは当時ツールで大人気、M・インデュライン &バネスト全盛期
だったので今一面白くない・・・そこでCasatiです。
 チューブはかつて一世を風靡したSL、ペイントも最低限とはいえエアブラシが入った「白」(←白でまとめるのが高級車、のイメージが自分にはありました。)
 そして何よりシートラグの構造、そのスマートさにやられました。
しーとらぐ   
 自転車におけるシートピンの存在は自分の、美的感覚としては飛び出していて邪魔、美しくない。
pin.png 
(後方に向かってチョコンと・・・)
なんらかの形で 、融合させられないものか ・・・と日頃感じていました。思えばMBKはそうなっていました。
 そこへこのCasati。マスの大きい、塊り感のあるシートラグに、シートステーを貼り付けるのではなく
ぴらー
シートピンとシートステー用に軽量化を兼ねて4つ穴を開け、挿入する。
 鮮やかな、別の回答を見せられた思いでした。
 購入を決めるとさすがサガミ、サクっとBB(ボトムブラケット=クランク軸受け)ネジをタップでさらい渡してくれました。
 そしてその新品フレームを元のショップへ持ち込み全パーツの移植を依頼。担当者の好意で工賃は無料でした。
 規格違いで移植できなかったパーツはBBのみ。これは後日カンパ純正品をサガミにて購入、持ち込みました。 イタリアンパーツはサガミが安かったのです。
 
 かくして廉価版とはいえ生粋のイタリアン・ロードレーサー、それも眩いばかりの(←手前味噌表現)フルカンパ仕様の一台が仕上がったのでした。

 全パーツの移植即ち変更はフレームのみだったので、純粋にフレーム特性の違いが感じられ非常に興味深かったというか勉強になりました。
 怪我の功名、ではあります。
 まずフレーム剛性感はMBKの圧勝。これはある意味当然で、同じチューブ(コロンバスSL)での 

 潰しの有無の違い

 を感じることができました。 反対に振動吸収性は

 低速ではCasatiの圧勝、高速域(下りで60km/hとか)でMBK

 という感じで、自分の脚力
(こういう場合「貧脚」といいます・・・)とのマッチングを考えれば現車に軍配。総じて、レーススピードにならないと良さが現れないMBK、ということになります。

 操縦性についても同様で普通に乗っている限り、ハンドリング自由度に於いてMBKはCasatiの敵ではない、と言えます。
 そう、現車に乗り続けている最大の理由が
 
 優れたハンドリング

 なのです。普通自転車を選ぶ際重視するのは、踏み出しの軽さとか登坂性能とか進み具合とか軽さといった性能面でしょう。しかしそういった尺度ではなく

 操縦性で自転車を選ぶ

 マニアックで格好良いと思いませんか?


 またフレームディメンションの差としてハンガー下がり5mmの違い
(MBK:65、Casati:70、少ない方が踏み出しが軽く、安定性は逆)
も感じられました。

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 前稿スタイリングの話題、コメントこそ頂けなかったものの意外に好評のようで…気をよくして続けようか、と思いましたが資料画像が揃わなかったので…次回以降に!

 また前稿でも触れたCG'sの話題、その続きですが…例の会報18冊、改めて読み返すと懐かしいやら恥ずかしいやら正に「大掃除中の古新聞」状態で熱中して読み込んでしまい、これまたまとまりませんでした。

前稿、前々稿ともにコメントお待ちしております!

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  1. 2013/04/21(日) 20:14:24|
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コメント

MBK

はじめまして。
MBKクロモリフレームを検索していてご訪問させていただきました。
ご質問させてください。
最近、本文にあるMBKと全く同じフレームを入手しました。
こちらのMBKの年式は大体いつ頃のものと考えてよろしいでしょうか?
よろしくお願いいたします。
  1. 2016/04/25(月) 00:03:17 |
  2. URL |
  3. やす #Y9iX66SM
  4. [ 編集 ]

Re: MBK

やす 様
コメントありがとうございます。

> 最近、本文にあるMBKと全く同じフレームを入手しました。

緑/白のJC477ですか?!
羨ましいです。もう一度乗ってみたいものです。

> こちらのMBKの年式は大体いつ頃のものと考えてよろしいでしょうか?

1991年製造かと思います。
よかったら画像送って下さいませ。
こちらのメールフォームに添付できるかさだかではありません😓送れなければtwitterでアカウント十字野郎@casati1949宛てに😅
続報お待ちしております。
それでは。
  1. 2016/04/27(水) 09:05:17 |
  2. URL |
  3. 十字野郎 #-
  4. [ 編集 ]

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