6-3) カスタムマニア:その3 /follia di Campagnolo

004 (3) - コピー 
(sold)
 自転車ファンの皆様、お待たせ致しました。自分のカザーティSL号の話、再開としましょう。

 まずはシートピラーの話から。
 前任車MBKの標準品はカンパ・アテナでした。径は一般的
(コロンバスSLパイプなら当然)なφ27.2だったので、そのままキャリーオーバー可能でした。がしかしカンパ・ピラーの、そのエアロ形状
crec.png
(上部が薄くなっている)
ゆえミニマム長が高く、サイズ525(芯×芯。因みにMBKは510)だとエアロ部分が 「潜ってしまい」よろしくない・・・。
 当面は潜らせて行くことにして、ピラー探しとなりました。

 狙いはカンパの、通称「ショート」。
post4.png        
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        ( ショート)      (こちらが通常品、違い判りますか?)
 エアロの絞り部分が短いタイプです。
 それならより奥まで差し込め、何よりフルカンパの美しさが保てます。 

 しかし相手は超レアもの、なかなか出てきません。たまにネットオークションで見つけても毎回高騰!手が出ません(泣)
 皆さん考えることは同じ、なのでしょう(笑)

 そこでピラー選びのもう一つの(本来の)尺度、ライティングポジションから考えると・・・
 カンパ・ピラーで可能な目一杯より、もう少しセットバックさせたい。
 新たな「目標」が浮かび上がりました。

 我々日本人は欧米人に比べ相対的に大腿骨が長く
(実際には膝下が短い)アナトミックにはサドル位置は後方
(=フレームのシート角寝かし気味)の方が正しいそうで、それを取り入れてみよう、というパーツ選択です。
「フルカンパは諦めて、そっちの方向で探そう・・・」

 かくしてオークションで見つけたノーブランドのこのピラー
ぴらー  
(ヤグラが完全にオーバーハングしてます!)
 ステンレスパイプに大きなセットバックを可能にする、長い「舌」状のヤグラが圧入(接着)されるという構造。そのため「繋ぎ目」があり、光沢の違いも気になりますが(笑)まあ機能優先ということで。

 実際このピラーによる「後傾」ポジション導入後は、ペダリングの
「前さばき」が大きくなり―時計でいうと11時前から―以前より
「長く踏めている」感じがします。

 続いて、遂にきましたクランクです。
 MBK標準品はカンパ・アテナ、欧米人向けアッセンブルにもかかわらず幸いにも長さは日本人向け170でした。このクランク、仕上げも意匠も申し分ないものの、カンパはインナーが最小39T、貧脚としては本当はもう少しロー側が欲しい。しかし大きなRスプロケットはみっともない。
 そこで!レア・パーツを投入です。

 1990年頃のMTBブームはご存知でしょうか?

 その加熱っぷりは現在ではちょっと想像できないレベル。市場に投入された実車およびパーツ類のバラエティは、マイナーなものを含めれば膨大と表現できる規模でした。 誰かが思いつくものであれば全て、何らかの形で商品化されていたのでは・・・?と思える程です。
 現在では考えられませんが、あのカンパでさえMTBパーツを、それもフルコンポで用意していた位です。

 そしてカザーティ号には、そのカンパ幻のMTBコンポ「ユークリッド」のクランク(いつものサガミサイクルのデッドストック)を付けました。  
 オリジナルの歯は48ー38ー28。旧世代のギア板で、変速アシスト・ピンの類は一切ありません。
 そこでロード転用に当たりインナーは外しミドルにはそれこそ当時隆盛のカスタムパーツ、Koocaの34T(精度は今一でした・・・)を。
 そしてアウターはカンパ党としては不本意ながら、シマノXTRのオプションのハイギア、48Tをロゴを隠して(!プロみたい)装着・・・
くらんく
Rフリー・トップ12Tでギア比4.0と変速性能を確保・・・
 そう、このクランクによって小さいインナーの、いわゆる「コンパクト
クランク」を、その言葉が生まれるずっと前に実現していたのです!
 しかもこのクランクにはツテを使って「反則技」、機械加工を施しました。
 ペダルの踏み幅(=Qファクター)を狭めるため、ペダル取り付け面を
ザグって(凹ませて)あります。
ざぐり1  ざぐり 
(ペダルシャフト基部がクランクに、くい込んでいるのが判りますか?)
 クランクアームの剛性は充分(にきまってる・・・)との判断に基づく「暴挙」ですが、非常に調子良いです(^^)
 何よりBBシャフト長を純正より詰め(=短いものと交換し)てクランクのセンターがズレてしまっていても(=現車が正にそう)片側ペダル基部にスペーサー、で純正より幅狭いままペダル位置をセンタリングできます。

 前述の通りBBは短いTi.シャフトで軽量なWorld ClassのシールドBBを採用しましたが、別の問題が・・・!
 流石にMTBパーツ、左右同ネジのイタリアンBBは想定外らしく、ペダリングトルクでシールドBB全体(=クランク全体)がズレてきてしまうのです。
 困りました。
 色々あれこれ採寸してみると・・・BBケース外径はシマノと同じことが判りました。そこでシマノBBの、ロックリングの反対側の、圧入されているフランジ付きのネジを抜き、左右同ネジを幸いにそれをロックリングとして使うことにしました。
sbb_20130601183836.png 
(左がロックリング。右を外して・・・これは別のBBですが)
 フランジがあるのでそれ以上食い込んでいかない、わけです。
 それでもロックリングとして機能させるには面倒なスペーサー(=シム)による座面調整が必要でしたが。

 さてMTBパーツ流用で、フルならぬほぼカンパの(笑)コンパクトクランクを実現した所で新たな問題が・・・Fディレーラーです。

 MTB用変速ピン付きアウターは48Tが最大(=XTR)です。52T用になっている通常のロード用Fメカでは「羽根」の形状が合いません。

 変速はするでしょうが、非常にみっともない。そんなバイク乗りたくない。

 カンパのMTB用Fメカ探しとなりました。流石のサガミサイクルにもなく、
ネットオークション頼みです。
 その間は38Tシングル(!)で乗ってました。
 そしてなんとか「ユークリッド」を入手。
 次なる問題はマウントでした。

 カザーティはイタ車の常道として台座直付け。入手できたのはバンド(φ34.9!)・・・しかし幸運にも構造上、アテナ、ユークリッド共にパンタグラフ部分は互換性があり、ニコイチ(=合体)が可能でした・・・しかしまだまだ問題が。
 やはり52T用になっている(48Tなど考えられていない)フレーム側の台座、その取り付け部スロットのスライド範囲では48Tの位置までFメカが
「降りてこない」。
 しかもその取り付け角度も全く合わず(=イタリアンロードとMTBのシート角の違い)・・・これまた困りました。
 

 まずは取り付け位置の方から解決しようと・・・。
 当初Fメカ側ネジシャフトを削ろうかと考えましたが、締め付けトルクによるシャフトの曲がりが懸念されます。それを防ぐには上下を削らねばならず、ネジが細く(=薄く)なり過ぎて取り付け剛性低下が心配・・・ということで却下!台座側を削ることにしました。
 しかしこれもスライド溝「下側ブリッジ」は僅かしか残らず、剛性低下は否めません。
 結構力は掛かるはずです。そこで一計。剛性低下対策として

 台座外側にぴったり合う、剛性のある曲面板スペーサーを作成、共締め

 することにしました。
 まず材料屋から内径が台座外側曲面(単R)に一致する、板厚のあるステンレスパイプを取り寄せます。
 非常に硬いです。
 このパイプから台座と同じ形を切り出します。
 1mですが使うのは3cmです。(笑)
 ディスクサンダーによる手作業です(汗)
 当然溝は切ら(れ)ず一番下にマウント穴一つ。
 ステンレスの輝きが見た目違和感を軽減するポイントです。
 少々の苦労は致し方ありません。
 えふめか
 さて残る問題の角度調整はというと・・・。
 MTBの「寝たフレーム」向けのFメカを「立ったフレーム」にマウントしたい。即ち台座に対して角度を持たせて(=浮かせて)固定するということです。
 台座外側は、件のステンレス板が追加されRが大きくなっているため元々のナット台座、フレーム接触面側に切削加工が必要です。
その追加工に角度を持たせれば良い・・・ということでハンディ・ベルトサンダーで少しづつ削り、摺り合わせました。
 問題は裏側、Fメカ本体側です。
 マウント部分の真ん中にネジシャフトが突出しているため切削は困難です。削り込み(凹)方向での調整は無理・・・

 Fメカ本体の、圧着面の片側一点がフレーム台座内側と接触、
 他方が角度を持って「宙に浮いている状態」

 その位置で固定できれば・・・そのためには

 全体がRを持った(=曲がった)楔型のスペーサー

 が必要です。幸いそこは裏側、見えないのを良いことに思いっきり素人細工で・・・ということでエポキシねんどパテを手先で成型、ラップで包んでその隙間部分に挟み込み硬化を待ちます・・・これでジャストフィットかつ高剛性のスペーサー、角度変更(偏向)マウントが完成です!
(輝くステンパイプ製カバーとその上の切削済みナット台座)
かくど  
(シート角とFメカ角度の違い・・・裏側はお見せできません・・・)
 とまあ、これまた非常に長くなりました。
 操縦性の話どころではありませんね。

 今週はこの辺にしたいと思います。
 トップ画像は2輪繋がり(苦笑)でHDのVロッド。本屋時代、アストンマニアの方のオーダーでした。

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  1. 2013/06/01(土) 21:24:15|
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