映画の話:研究(?) Godzilla

 
(初代。胸、腕、頭の大きさ、鼻に注目・・・後述)
 先月ケーブルTVでゴジラ映画の特集帯番組が組まれていました。毎回チェックはしないまでも、たまたま目に留まると、つい見入ってしまう感じで(笑)何本か「大人になった目」で見直してみました。

 まず初代シリーズを通して特筆すべき点は「音」でした。
 伊福部昭
 の素晴らしい音楽はもちろん、電子音ではない、多重録音によるゴジラの声をはじめとする重厚な効果音の数々には改めて感銘を受けました。ゴジラ映画の魅力を再発見した気分です。

 一方その「音」を除くと・・・
「うーん・・・」
「当時はこれで納得してたんだ・・・」
という作品が多い中、意外に面白かったのが
「ゴジラ対ヘドラ」
 でした。ゴジラから完全に悪の気配が消え去り、正義の味方となった記念碑的作品(笑)でもありゴジラ自体もやたら人間的で(自分を含む)子供には受けただろうな、とも。

(一時中断の後)復活した「平成ゴジラ」シリーズでベストと再認織したのが
「ゴジラ対キングギドラ」
 です。大森監督の好みとコンプレックスを反映したこの作品は公開当時、野郎二人連れで見に行きました。その時は周りは子供ばかりでかなり気恥ずかしい思いも(笑)
 ゴジラ映画に限らず東宝の特撮シリーズ全体に言えることなのですが、少々強引とも言えるストーリー展開&ご都合主義がこの「キングギドラ」では少なく、あってもなんとか辻褄は合っているところが良い
(=見ていられる)かと。
gdr.jpg   ngg.jpg 
最初期型 から 「永井豪」風味の現行型 

(特にスペース・・・)
 まで歴代ゴジラを俯瞰すると・・・
 数多あるゴジラ研究書やHPに精通しているわけではないので、既に知られている事象かもしれませんがとりあえず・・・ゴジラ(の着ぐるみ)外観上から読み取れるインサイドストーリー、自分の発見および見解を以下に。

 ゴジラの姿は当時上野にあったアロサウルス(=骨格標本)の影響を受けているはずです。製作スタッフが見学に行ってるのは間違いないでしょうから(ゴジラの大きめの下肢は標本「見上げた感」の反映かも?)。
 しかしスラリとした8頭身を意識したのでしょうか(笑)頭が非常に小さく
(肉食恐竜としては一層)実は草食恐竜の
イグアノドン
イグアノドン 
(頭、胸、腕・・・どうです、ゴジラっぽいでしょう?)
 を元にしたのではないか?と自分は思っています。
 人間が中に入る着ぐるみとしては肉食恐竜の退化した前肢は不適です。手が不自由では
初代  
「列車を掴む!」
といったアクションもできません。その点イグアノドンの、当時流布されていた想像図には大胸筋っぽい「胸」や「腕」があるだけでなく前述アロサウルス標本同様
前屈していない「直立歩行」
あろ 
(当時の、間違った通説通り)
 と着ぐるみにはずっと適していたのでした。

 ゴジラの皮膚、当初は「イボイボにする案」もあったようですが歴代、一貫してこの
「ひび割れ」タイプ
kkg.jpg
(大腿部に注目。キングコング版)
です。製作上、この肌加工を全身に施すのは結構大変なはず、その手間を回避するためでしょう、やはりこのテクスチャーは身近な、意外なものから「型取り」し反復貼り付けしているようです。その意外なものとは・・・?
 クスノキの樹皮、です。
楠 
(似ているでしょう?)
 きっと東宝スタジオか円谷プロの近くの街路樹から型取りしたのでしょう(笑)
歴代で一番格好良いのは

「キングコング」版
で異論なし、ではないでしょうか?(上図参照)ではその理由は・・・
最も爬虫類っぽい顔
コモド
(これはコモドオオトカゲ・・・)
 をしているからだと思っています。
 思えばゴジラは初代から、恐竜の末裔という設定にしては鼻の造作等、
どちらかといえば哺乳類的な顔つきをしています。特に
「モスラ」版
モスゴジ 
(通称モスゴジというそうな・・・)

では「ほっぺたを揺らすため」鼻との境界が明確になり、よりケモノ的に。
後のTVシリーズ、
Q.png  

初回放送登場のゴメス
ゴメス
(ゴメテウス、なる哺乳類・・・!?)
 に流用されたくらいです。

 前述「ヘドラ」で善玉に転じるゴジラ、柔和な顔(正にBaby Face!)になっていったのはご存知の通りですが、その流れの中で突然変異的な「変顔」なのが・・・
「ゴジラの息子」版です。
mg.jpg 
(眼窩等、全然別物・・・)
 この「息子」版、製作側もやり過ぎた感があったのでしょう、以後修正が入りそのまま初代シリーズ終了に至りますがいずれにせよ、「息子」版の異質さは際立っています。
 なぜこうなったのでしょうか?まず考えられるのが

 ミニラ との整合性(上図参照)

 です。 ミニラのデザインが完成、その成長後の姿として「より正しい顔」とした・・・という仮説です。
 それなりに説得力はありますが、ちょっと本末転倒っぽい気もします。

 ではなぜ?
 この疑問は自分の中で長いこと謎のまま放置されていました。
 ところが偶然その謎を解く鍵を見つけたのです。
 春節に賑わう中華街でした。

 そこでアクションたっぷりに舞う色とりどりの獅子舞、その獅子の顔は・・・
獅子 
(カラフルな獅子がたくさん・・・)

「・・・これってゴジラじゃん・・・!」

カラフルで毛足の長いテクスチャーではあるものの、
獅子1  獅子3
ちょうど「息子」版とそれ以降の中間ぐらいでしょうか、
眼窩、鼻、口のバランスは
獅子4  獅子2
正にゴジラです。

 そして以下は全くの、憶測ではありますが・・・

 恐らくゴジラ製作スタッフも偶然これらを見、その生き生きとした動きに感銘を受け(ゴジラそのものと思ったのでは?)その姿を取り入れようとしたのではないでしょうか?
 というのも・・・
 東宝/円谷系ライター陣は、人物、マシーン等登場するキャラクターや事象、設定に対し裏付けというか、伝説や由緒といった、いわば「正統性」を求める傾向があります。
 例えば、旧日本海軍が極秘に開発していた・・・
 とか、最初のゴジラ本編で古老が語る「龍神の伝説」とか・・・
 そういった伏線を張ることによって(荒唐無稽な?)ストーリーのリアリティを増したい!と常に考えているように感じます。
 そしてこの獅子舞は距離的にも時間的にも(4千年の歴史!)遥か遠く

 中国の伝説の怪物(=獅子)と、現代の怪獣(=ゴジラ)との関連づけ

 を可能にする格好の素材に見えたのではないでしょうか?

 と、以上は自分の無責任な、何の裏付けもない勝手な想像ですが、そんなに的外れでもないかな、と感じている自分もおりまして・・・
 皆様のご感想等お聞かせ下さい。

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  1. 2014/06/20(金) 23:13:58|
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  4. | コメント:0
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