Abarth Bag


(完成直後の麗しい姿・・・) 

今回はなんとハンドバッグの話題です。
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 フェラーリ348で広く知られるようになったトラブルとは言えないトラブル、
 
 内装パーツのベタベタ

 ご存知でしょうか?樹脂部品に高級感を与えるためわざわざ施した塗装が仇となったかたち、すなわち塗料の経年劣化なのだそうですが、正に毎日触れる部分だけに、オーナーの失望感はいかばかりでしょうか。
 原因は塗料ゆえ同様の症状はフェラーリのみならず
164.png
一部のアルファ等
 広くイタリア製「高級車」全般(?)に見られるようですが・・・幸いなことに
 Y10
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(一応、小さな高級車ってことになってます)
ではベタベタは起こりませんでした。そこまでコストはかけられなかったということでしょう(笑)ダッシュボード等樹脂部品は未塗装、抜きっ放しでした。
 もちろんY10にその手の劣化が全くなかった訳ではなく(笑)シートのスポンジの崩壊、テールランプの樹脂ビスの欠け、「オーディオの蓋」のアーム部折損等々はありました。
 ここで余談ですが・・・自分の知る限り、Y10独自の装備であるこの
オーディオの蓋
蓋
 (これが開いた状態)
 その存在意義について少々・・・

 Y10企画段階当時、駐車時ドアロックの習慣がなく高級カーオーディオの盗難が頻発していたヨーロッパでは、その自衛策として例えば食事中、

 オーディオを外して持ち歩く(!)

 という荒技が普通に行われていたそうな。
 オーディオは工具なしで、左右のロックピン(=フック)を同時にずらすだけでスポッと抜けます。そしてカプラーを外せば、持ち歩けるのです。
 窃盗もそれだけ簡単(!)ということになります。

 ここで窃盗団(?)の気持ちになってみましょう。

 使用ではなく転売が目的ですから高級品のみがターゲットです。近くにいるかもしれないオーナーの目を、文字通り盗んで侵入素早く抜き盗る訳です、意を決して車内に入ったもののそこに目当てのオーディオがなかった、という「空振り」は避けたい。そのため車内をガラス越しによ~く観察・・・
その時、この「オーディオの蓋」が抑止力になるのです!
 高級品かどうか、外されているかどうかも蓋に覆われていれば車外からは判らないのですから。
 以上のように、泥棒心理を逆手に取ったスマートかつ美しい
(口を開けてカプラーが垂れ下がってるのも隠せる!)盗難防止デバイスがこの蓋なのです。
 しかも走行(=オーディオ使用)中は開けておくことになるため、ガタつかないようダンパー(=バンプラバー+スプリング)まで内蔵する凝った部品でしたが・・・その割にはありがたがられなかったようで、一代限りとなってしまいました。
 ・・・と、Y10のこととなるとつい長くなってしまいます(笑)
 ベタベタの話に戻しましょう。

 ようやく本題(笑)車ではベタベタの被害は受けませんでしたがイタリア製のバッグが、同じようなベタベタでやられました。

 自分の唯一の海外旅行経験が94年だったかの
p-b.jpg
ラグナセカ/モントレー
 なのですが(笑)同時開催のコンコルソ・イタリアーノの物販ブースで、当時入れ込んでいた
アバルト・シムカ
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abs.jpg
ボディサイドのロゴエンブレム
 を衝動買いし持ち帰りました。
 しかしながら使い道がない!当然です。実車を持っている訳でも
(希望はあっても)購入予定もありません。
 そんなある日、たまたま横浜元町はKのショーウィンドウの中の一つのバッグが目に留まりました。
「こりゃあアバルト・シムカの色、そのものじゃん!」
Bianchi
bianchi.jpg 
(これは旧い時代の色なので現在のものより黄色味が強いです)
 のスタンダードカラー、チェレステにも似た水色!
「あのエンブレムをこれに着けて・・・アバルト・バッグなんぞ仕立てよう!」
手に入れてみると、そのバッグも偶然(色遣いからは、やっぱり)イタリア製でした・・・そして出来上がったのがトップ画像のバッグです。
 もちろん自分で使うはずもなく(笑)プレゼント用に仕立てたのでした。


 時は流れ・・・先日、十数年振りにそのバッグを確認すると・・・その表面は一面のカビ!

 酷い状態でした。落胆しつつも、今では自分には「革ジャンレストア」で培ったカビ取り技術があります。
「すぐ綺麗になるだろ」
と、早速洗いはじめると・・・

 ベタベタする!

 カビももちろんありましたが、表面の樹脂コーティング(?)の劣化は深刻でした。
 当初はカビのせいかと思っていましたが、不織布の袋から取り出す時すでに内側に貼り付いている状態、表面全体に「ポストイット」くらいの粘着性がありました。
(単純にカビ取り作業と考えていたので画像はありません)
 そして、洗って整えた状態がこれです。
おもて
(表側の方が酷いのがわかります)
 背面
(色も当初より褪せてます)
 なっちまったものは仕方ありません。
 このままでは使えないのも確か、全損です。
 ダメ元、ということでレストアに挑戦してみることにしました。
 そしてこれが作業後。
zenkei.jpg 
(最後のhが欠けているのも経年変化か・・・)
back.jpg
(表裏、色味の違いは顔料の調合が当てずっぽうだったせいで・・・)
 front.jpg
(床の色から判るように、色加工なし、です)
 表面が荒れている部分と比較的スムーズな部分で顔料の乗りが違い、結構なムラになってしまいましたが・・・

 ここまでは直せる

 ということが証明できたと思います。
 一部の車磨き屋による革シートリペアとは違い、自分のやっているのは、直接表面に描いているようなものです。ゴム系塗料頼りのリペアとは「風合い」が違います。向こうは、例えばステアリングに施すとボロボロ剥けてくることもあるそうな。

 もし、傷んでしまったけれど捨てられない革製品がある!という向きはお気軽にご相談下さい。


 先週予告しました、あるF3コンストラクターの話ですが・・・現在資料整理中、次週順延となりました。ご了承下さい。


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  1. 2014/08/03(日) 08:07:14|
  2. Jacket
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